今月の1枚

当社では毎月、その月の作品(仕事)を全て評価・検証する品評会」を開催しています。その目的は、もちろんその作品のクオリティやその制作工程における評価点、問題点を再度洗い出し検証しながら、今後の制作に生かしていくことをにあります。その中で、我々の今月の作品として評価が高かったものを、皆様に選出してご紹介して行くことに致しました。作品はクオリティの高さだけではなく、我々としての新しい試みとしての制作物であったり、制作上の難易度(問題点)をいかにクリアしたかなどにも焦点を当てて、選出してまいります。そのような作品を皆様と共有することは、我々がお客様からの様々な要望を受け止めながら、さらに高い価値の商品(作品)生み出して行く制作活動の一環だと考えます。

今回選出した作品はライフスタイルを表現した人物入りCGパース」です。
今月の1枚
我々が、従来制作してきた「人物入りCGパース」は、あくまでも建物(外観・内観)を見せることを主としたCGパースで、まず建物として美しく、その形状や広さ、カラーなどを紹介したものに、後から人物を合わせたものでした。また、お客様の要望もそのような物がほとんどでした。

今回制作した、我々が「ライフスタイルCGパース」と位置付けたものは、主眼がその建物・空間の中でどのような生活シーンが想像出来るか」、というものです。CGパースの多くはその建物(住宅)の完成予想図として、その美しさや雰囲気を見せるものですが、今回はその先にある、その空間でのライススタイルやシーンの想像を掻き立てるような絵創りを求めました。

これまでの「人物入りCGパース」の多くは、CGパースアングル決定後に、素材の人物写真を探し、合成するという工程で制作されます。この場合、人物像やポージング・服装などを合わせる事に制約が多く、どこかに妥協をしなくてはなりません。絵としての全体の調和も乏しくなりがちで、いわゆる「取って付けた感」が出る事が多いように思います。我々としても、人物を入れたが故にCGパースが魅力的に見えなくては、本末転倒だとの思いもあります。

今回は制作にあたり、CGパースに人物を入れる本来の目的・意味はどこにあるのかをお客様と打ち合わせを重ね、シーンの選定など制作ディレクションから全ての工程を行いました。この「ライフスタイルCGパース」の制作は、我々にとってこれからの「人物入りCGパース」制作の一つの指標になるものと考えます。このように、今後もCGパースのさらなる表現方法の追求などを通して、お客様の新しいニーズに応える、制作活動を進めてまいりたいと思います。

今回の「ライフスタイルCGパース」は、“ウッドデッキのある住まい”でのライフスタイルを描いたものです。「ウッドデッキで楽しくランチのサンドウィッチを作る親子」「趣味のサーフィンに出かける前に、ウッドデッキでテレワークをする男性」「子供も独立し、ゆったりとウッドデッキで過ごすご夫婦二人だけの時間」をテーマに作成しました。